なかなか見比べることが出来ない東西本願寺の仏壇。写真で詳しく説明します。
東本願寺と西本願寺のお仏壇の違い
東西本願寺のお仏壇の違いを画像で比較してみました。画像を並べてみるお仏壇の造りだけでなく仏具類にも違いがあるのがよくわかります。通称名で表記しておりますが正式な宗派名は東本願寺は真宗大谷派、西本願寺は浄土真宗本願寺派です。
浄土真宗の仏壇の違いまずは写真を並べて比較してみました▼
なかなか比べる機会はありませんが並べてみると一目瞭然です。東本願寺のお仏壇は前と奥の柱が黒塗りで、西本願寺は金箔が押してあります。
浄土真宗の仏壇の違い見えない部分も違いがあります▼
西本願寺のお仏壇の屋根は一重、東本願寺のお仏壇の屋根は二重になっています。お寺の本堂で見てみるとサイズが大きいので東西の屋根の造りが違うのがわかりやすいです。お墓参りでお寺に行った際は本堂で手を合わせる時に確認してみて下さい。
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金仏壇は柱などの造りを見れば東西を見分けることができますが、唐木仏壇や家具調仏壇の場合、中に飾ってある道具やご本尊で見分けることができます。
東西本願寺仏具の違い▼
左側が西本願寺の菊輪灯(きくりんとう)菊の彫り物が施してあり、最上段の傘の部分もひっくり返すと菊の花をかたどっています。
右側は東本願寺の本山輪灯(ほんざんりんとう)西本願寺に比べると彫り物は少ないですが、傘の上に瓔珞(ようらく)という飾りがあります。
瓔珞は本来、年忌法要や報恩講の時以外は飾らないものですが、ほとんどのご家庭で普段から飾っているようです。
※お寺も出し入れが大変なので普段から飾りっぱなしが多いように思います(笑)
浄土真宗仏具の違い正面にある三具足(五具足)の違い▼
左から「花立(花瓶)」「香炉」「ろうそく立」
※「花瓶」と書いて「かひん」と読みます。
東本願寺は真鍮製または金メッキ製で金色の仏具、燭台(ろうそく立て)は鶴亀のものを使います。
西本願寺は三具足や華瓶(けびょう)などは黒っぽい宣徳色の仏具を使います。柱の色と金属製仏具の色は東西で逆になるわけですね。
浄土真宗仏具の違い鈴台の形が違う▼
お鈴(おりん)を置く台の形が東本願寺は四角形、西本願寺は六角形をしています。またお鈴を打つ棒を置く位置は東本願寺はお鈴の中に収めるのが正式だそうです。(東本願寺出版 真宗大谷派の仏事より)西本願寺は明確な決まりはないようです。
また西本願寺派お鈴の下に鈴布団(りんぶとん)を敷きますが、東本願寺は正式には雲輪(くもわ)という雲の彫物が入った独特の仏具を使います。
ただ一般家庭はほとんどが普通の鈴布団を使います。お寺には大きい雲輪がありますので機会があればご覧ください。
東西本願寺仏具の違いご本尊の前の灯篭の形が微妙に違う▼
阿弥陀様の前に下がっており、お仏壇の中を照らす灯篭。
よく見ると東本願寺は灯篭の下部の足の部分が外側にまっすぐ伸びています。(蝶足型)西本願寺は内側に巻き込むような形になっています。(猫脚型)
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浄土真宗 同じ阿弥陀様でも実は形が違う▼
東本願寺、西本願寺共にご本尊は阿弥陀如来ですが、形が違います。西本願寺の仏像には後光(放射状の細い木の部分)の下にさらに彫物が付属しています。仏像の場合、後光の数は通常どちらの宗派も48本で同じです。
掛軸にも違いがあります。(お顔のデザインは置いといて)一番上に届いている黄色い後光の線の数が東本願寺は6本、西本願寺は8本になります。
先程説明しましたが、本来本願寺派の三具足は宣徳色のもの、大谷派の三具足は金の鶴亀の燭台を使います。家具調仏壇用のモダンな仏具(各宗派共用)が飾ってあった場合、阿弥陀様の後光の形で東西本願寺のお仏壇を見分けるしかありません。
そういえば大河ドラマの軍師官兵衛で本願寺の寺院内のシーンで鶴亀の蝋燭立がありましたが時代考証的にどうなんでしょう。阿弥陀様の形が浄土宗だ!というのはネット上で指摘されてましたが(笑)
まだまだ宗派紋の違いなど細かい事も多そうです。また探して報告したいと思います。
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