喪中葉書が届いたらというワードの後に続きます「喪中見舞い」
近年使われるようになった造語ですが、はたしてすべての宗派で使ってよいのか?ちょっと考えていきたいと思います。
浄土真宗の喪中見舞について
最近年末が近づき喪中ハガキが届き始める時期になるとよく聞く言葉「喪中見舞」
喪中の知らせを受けて訃報を知ったけど、今更お香典は…という場合、お金の代わりにお線香を送って相手を気遣おうという新しい習慣。近年CMなどもあって定着してきています。
現金を送るのに比べて相手に気を使わせない、日持ちがする上に食べ物程 好みを気にしなくていいなどのメリットもあり、お線香を送ること自体は昔から行われてはきました。
そういった意味でもお線香はお供えとして送るのに適したアイテムだと思います。ただここで一つ気になるのが
浄土真宗って喪中あったんだっけ?
ということ
以前にも紹介しましたように
「忌」や「喪」という死を穢れとする概念は人は亡くなるとただちに阿弥陀様に救い取られてお浄土に生まれるという考え方の浄土真宗の教えにはそぐわないものです。
関連ページ:浄土真宗の喪中ハガキについて
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浄土真宗では人が亡くなるとすぐにお浄土で仏様となる(成仏)ため、忌中とか喪中という考え方がないということでした。
う~ん。お線香を送りたいんだけどどうしよう…
もちろんお線香を送るのは問題ありません、しかし「喪中見舞」と表書きするのは避けた方が無難かもしれません。
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お線香に何と表書きしたらいいか
ここは無難に「御供(おそなえ)」がおススメです。
このお線香を御尊前にお供え致しますという意味になります。
余談ですが…
品物を送る際の「御供」の表書きは優秀で、浄土真宗に限らず、どの宗派かわからないおうちにもオールマイティーに使えて大変便利です。
「喪中見舞」「御供」の他に思い浮かぶ表書きは「御仏前」や「御霊前」ですよね?(大雑把^^;)
例えば、浄土真宗以外の宗派では四十九日が過ぎるまでの中陰中は「御霊前」と表書きしますが、それを過ぎると仏様になられたということで「御仏前」という表記を使います。
※御仏前、御霊前は現金用という意見もありますが、考え方は地域によってばらつきがあるようです。進物線香の中にも関東地方の問屋さんですと、御仏前、御霊前の短冊が入っていたりします。
どちらにしても浄土真宗では元々御霊前を使いません。亡くなるとすぐに仏様となられるので最初から「御仏前」を使います。
浄土真宗(東、西)以外の宗派といえば 浄土宗、天台宗、真言宗、日蓮宗、曹洞宗、臨済宗…
浄土真宗のおうちって7分の1の確率だから御霊前でいいや!と思いきや浄土真宗は日本で一番多い宗派です。
ギャンブルするよりも、亡くなられた日付、宗派が定かでない場合は「御供」がよろしいでしょう。
※御仏前、御霊前 葬儀の時に迷ったら「御香典」が各宗派対応可です。
お線香の表書き最後に
葉書によってご不幸を知る機会は増えてきています。お線香に限らず御供えは心をこめて送りましょう。品物だけを送るよりも何か一言メッセージを添えるとより丁寧です。
参考になれば幸いです。
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