お寺の檀家総代とは?
こんなことを言われた人もいるかと思います。
「今度総代さんの任期が切れちゃって、誰か探してるんだよ
〇〇さん総代さんになってくんない?」
このような方はぜひ続きをご覧ください。
檀家総代とはどういうポジションで、結局何をどうしたらいいの?一般的な役割について解説します。
檀家総代の意味とは?
一般的に総代とは「総名代」の略称であり檀家全体を代表する人ということになります。
檀家の代表とはいいますが、たった一人ではなく、通常は副総代、会計のように役割ごとに複数人選出され、宗教法人の責任役員としての総代という役割もあります。
複数の責任役員(総代)の中の代表役員はお寺の住職が務めます。株式会社に置かれる役員と似たようなもので議決権もあります。
お寺の檀家総代の仕事とは?
役目は早い話がお寺の檀家さんを代表してお寺の運営をサポートすることです。
お寺の運営をサポートする役割ということで お寺の代表者である住職からの意向を檀家さんたちに伝えたり、寺の運営に関わる会議に参加したりというのが主な仕事です。
ただ近年では寺の年中行事や季節毎の法要の手伝いなど いわゆる世話人の役割を兼務する場合も多いです。
総代の仕事一覧
・お寺から檀家への各種伝達
・季節のお参りの手伝い
・お寺を運営するための定期的な会議
・お寺の事業のための資金集めや会計
細かい仕事は現総代に色々聞くのが一番かもしれませんが、住職から直接任命されてしまうと「誰がこの寺の総代なのか?」わからないなんてこともあるようです。
檀家総代が選ばれる時とは?
檀家総代には任期があり 任期を終えると次の方へバトンタッチされるのですが、なった主な理由は下記の通り
総代になった理由
・住職や前総代からやってくれと声を掛けられた
・親が以前総代をやっていたから
・地域の順番で回ってきた(かなり多い)
・お寺に貢献しようと志した
その他 継承方法や動機は様々です。
信心深い主要な檀家や地元の名士の家から選ばれて 名誉なことだったこともありますが、実際のところ突然頼まれて断りづらく…ということも現代では往々にしてあります
檀家総代の任期について
通常はある檀家総代の任期ですが 規約にはっきりと書かれていないこともしばしばあります。
任期はお寺と檀家のお互いのためにも設定しておいたほうがいいです。
任期が決まっていないと 辞めたいと言い出せずにダラダラと何年もいいように使われるお人好しがいる一方で
逆に「あ~せえ、こ~せえ」とうるさい総代…とくに代替わりをした際に若い住職相手に権勢をふるい始める人も見たことがあります。
檀家総代をうけるにあたって注意すること(デメリット)
お寺にまとまったお金が必要な時に注意!
お寺でまとまったお金が必要な時
・寺の本堂を建て替える
・仏具を新調する、修復する
・庫裏(お寺の住居部分)をリフォームする
・墓地の敷地を拡張する
・合祀墓や納骨堂を作る
・寺の息子が宗門校へ進学するor得度する
・七条袈裟を新調してくれ
こういうお金が動くお寺の一大イベントがあるときに総代を受けていると間違いなく一般檀家から膨大な寄付金集めに奔走しなければならないのは確実です。
あなた自身も寄付金を求められるでしょうが、もちろん総代を受けたからといって 過度に寄付金を支払う義務はありません。
※それに伴う予算の会議の長期化、業者との交渉、住職と檀家の意見の対立etc ご勘弁頂きたいところです。
余談:檀家総代さんのための納骨堂
某お寺で納骨堂を作ることになりました。墓地も区画整理するので一大事業です。
総代さんたちも資金集めや墓地の移転の説得に東奔西走
そのかいもあり立派な納骨堂ができました。
感謝する住職 そして…
もちろん無料でもらえるわけではありません。一等地なので金三百萬圓也です。
年間管理料は毎年1万円です。
※漆じゃなくてカシューという合成漆、金箔ではなく金箔風のプレートでした
檀家総代はえらい?
ちなみに檀家総代は檀家の代表なんだから偉い!と思われるかもしれませんが、宗教法人法には権限については触れられておりません。
一般檀家からは一目置かれる存在ではありますが、残念ながら偉い!というわけではありませんのでご留意ください(^^;
なんと~く檀家総代の意味や仕事内容がわかったところで、どうでしょう?檀家総代やってやろうという気になりましか?
参考になれば幸いです。