浄土真宗のご飯の御供えについて
仏様の前にお供えするご飯。多くの宗派で仏前にご飯をお供えしますが、浄土真宗では少し意味合いが違ってきます。
呼び方もお仏飯(おぶっぱん)、お仏供(おぶっく)、ごはんさん、おぶくさんetc地方によって呼び方も様々です。
何のためにお供えするのか?誰が食べるのか?お供えするタイミングなど考えていきたいと思います。
浄土真宗のご飯の御供え誰のためにお供えするの?
もちろん亡くなったご先祖様のためでしょう!
いいえ。実は仏さまやご先祖様が食べるわけではありません。
私達が生きていくためには動植物の命を頂かないといけません。食物も色々な人の手を渡り私たちの元に恵まれたもの。
そこで日々頂く糧の中から、古来より日本人が特に大切にしてきた主食のお米を感謝の気持ちでお供えするのがお仏飯です。
ちなみにご飯があるからといってコップや湯のみでお茶やお水はお供えしません。
-
浄土真宗の毎日のお供え。お茶やお水はどうしたらいい?
お湯のみでお水やお茶をお供えしない浄土真宗 色々な宗派の飾り方を見ていると このようにご飯と一緒に湯飲みでお水がお供えされているのを見かけます。 浄土真宗のご家庭でもされている方はいらっしゃると思いま ...
続きを見る
浄土真宗のご飯の御供えなに?先祖の為じゃないだって!
ご先祖様がお腹を空かせていたらどうするんだ!
-
極楽浄土ってどんなところ?浄土宗と浄土真宗での違い
極楽浄土とはどんなとこ? 浄土真宗や浄土宗など浄土系宗派に死後の行き先とされる極楽浄土。いったいどのようなところでしょうか? 世間一般ではなんの苦労もなく飲んで食べて楽して暮らせる世界だと思われがちで ...
続きを見る
お念仏の教えに生きた方は亡くなると同時に浄土に往生しておられます。空腹などの苦とは無縁の世界です。ご安心下さい。
浄土真宗のご飯の御供えご飯をお供えする時間は?
昔お釈迦様は午前中に托鉢をし午後以降何も召し上がらなかったといいます。その故事に基づいて朝一番に炊いたご飯をお供えし、手を合わせてお勤めが終わったら遅くともお昼までにはお下げするようにしましょう。
すぐに下げて朝ごはんに仏さまからのお下がりとして頂いてもらっても結構です。いつまでもお供えしておくと固くなったり痛んだりして食べられなくなってきます。
そのようなことにならないうちにありがたく頂戴いたしましょう。
<スポンサーリンク>
お仏飯をお供えする時の疑問あれこれ
東西本願寺で盛り方が異なります
西本願寺は仏飯器に丸く蓮のつぼみ型に盛りますが、東本願寺は写真のように盛糟(もっそう)という型抜きのような仏具で円柱形に盛ります。(ない場合はしゃもじで円柱形に整えましょう)
原則2つお供えする
ご本尊の前に二つお供えしましょう。台(上卓)の上にのっているのはお仏飯を除いて、華鋲一対、火舎香炉、蝋燭立てで四具足と呼ばれるものです。
小さいお仏壇の場合一つで
お仏壇によって造りが異なり、柱の間隔などの都合で二つが無理な場合は一つお供えしましょう。台の上にのらない場合は仏器台(ぶっきだい)という仏具にのせて奥の方にお供えしましょう。
両脇の掛け軸が親鸞聖人と蓮如上人の場合その前にもそれぞれ一つずつ必要となります。
<スポンサーリンク>
浄土真宗のご飯の御供え毎朝ご飯を炊かないんだけど
生活様式の変化で夜しかご飯を炊かない方も増えてきています。そういう場合は炊いた時にお供えして早めにお下げして食事の際に頂きましょう。
夜炊いたら夜お供えして夕飯にお下がりとして頂きましょう。朝まで置きっぱなしは避けたいところです。
浄土真宗のご飯の御供えそもそもご飯を炊かないんだけど
そういう場合は他の物をお供えしてもかまいません。ご飯ではなくパンが主食のご家庭でしたらパンをお供えしても問題ありません。お仏パンといったところでしょうか。写真のパンは高杯(たかつき)の上にのせてあります。
ダジャレいうな!
いいえ本願寺出版の本にも書いてありましたよ!
浄土真宗のご飯の御供え 最後に
・ご本尊の前にお供えしたご飯は故人が食べるためのものではない
・お昼までには下げて食を恵まれたことに感謝して召し上がりましょう
以上参考になれば幸いです。