西本願寺に伝わる七不思議
不思議と言っても浄土真宗自体が迷信とか怪奇現象を否定する宗派ですので不思議というより珍しいものや名物のようなものも多く含まれています。7つどころじゃないのも不思議です。順不同で紹介します。
※写真はイメージが多いです
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本願寺七不思議1水吹き銀杏
伽藍の正面にある大銀杏は天明の大火など火事になった際、幹から水が吹き出しお寺を守ったと言います。また高僧が銀杏を植えた時 逆さまに植えたせいで幹が上に伸びず枝が横に広がり逆さ銀杏とも呼ばれています。
本願寺七不思議2唐門には蜘蛛が巣を張らない雀も巣を作らない
唐門には雀が巣を作らないし、蜘蛛も巣を張らないといいます。左甚五郎作の鶴は飛んで仕方がないので首を切ったといわれます。
本当に蜘蛛が巣を作ってないか謎の検証
本願寺七不思議3白書院の抜け雀
白書院の中に描かれた雀は最初は88羽いた雀が、2羽抜け出して86羽になったとか。円山応挙の息子 円山応瑞の筆によるもの。
本願寺七不思議4離れるほど大きく見える絵
書院鴻の間の上段の床には張良(前漢建国の功臣)が四賢人を率いて恵帝に謁する図が離れるほど大きく見える逆遠近法で描かれています。南端に座ったときに一番大きく見えるといいます。狩野派の渡辺了慶筆
本願寺七不思議5梟の手水鉢
黒書院の庭にあり雨が降るたびに鳴くと言います。
本願寺七不思議6鬼の手水鉢
奥庭にある手水鉢。渡辺綱が羅城門で切り取った鬼の腕を入れた石櫃を手水鉢としたが夜になると泣き出すので、本願寺に寄付されたのだとか。
本願寺七不思議7けちけちの面
蓮如上人が拝領したお面で天下に大事が起こるとき「けちけち」と音を立てるといいます。
※イメージです
本願寺七不思議8総門の天狗瓦
総門の棟に用いられている。普通は鬼瓦が用いられるのになぜか天狗瓦になっているのが不思議だそうです。
本願寺七不思議9躑躅の太鼓
本願寺12代(西本願の初代)准如の時代に寄進された太鼓。加藤清正が朝鮮から持ち帰ったものともいわれます。
不思議というより珍しい物?他にもこういう七不思議がけっこうあります。
本願寺七不思議10白書院の欄間
白書院の雁の間にある本願寺の名所のひとつ
本願寺七不思議11麝香猫の杉戸
木下応受の作でこちらも白書院の名所のひとつ
本願寺七不思議12八方睨みの猫
鴻の間の東側「狭屋の間」の天井には渡辺了慶の一派が描いた六十九枚の画帳の絵があり、その中の猫の絵がどの方向から見てもこちらを見ているように描かれているそうです。
本願寺七不思議13薩摩石(見残し石)
御影堂門左手の塀の中に、薩摩島津家の紋のある石があり、この石に寄せる水の加減で一年間の天候を占うことができるという。
本願寺七不思議14木で包まれた沓石
御影堂の四本の柱にある木造の礎石。もともとは百日紅の木で礎石を包んでいたが、風化したためケヤキの木で包んだ。通常は石造りなのにわざわざ木で包むのが珍しいらしいです。
本願寺七不思議15太鼓楼
境内の角にある建物。本来なら鐘楼があればいいのに、わざわざ太鼓楼があることが不思議なのだそうです。
本願寺七不思議16大飯杓子
報恩講の際 大勢の参拝者をもてなす時に使う。
本願寺七不思議17双盤が木
御影堂の壁にかかる双盤(寺院でお参りがある時に打ち鳴らす金属製の板)内部は石だが外側が寄せ木で覆ってあり木製であるように見える。
本願寺七不思議18大中居の三面大黒
正面が大黒天、右は弁財天、左は毘沙門天の三つの顔を持つ大黒像。左甚五郎の作と伝えられ、もと伏見城にあったものが夢のお告げにより徳川家から西本願寺に寄付されたといいます。
七不思議どころか18個も紹介しましたが細かいものが他にもありそうです。他のお寺の七不思議と合併しているものあり、所在不明なものや不思議じゃないものもあり怖くない七不思議でした。西本願寺を訪れた際は是非探してみて下さい。
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